遊女と経営者の恋愛事情

「…び、びっくりした……」


括られた手がヒリヒリと痛む中で
私は先程の事を思い出して手がカタカタと小さく震え出した。


「怖かったよな。もう大丈夫だから」


マネージャーさんは私の背中を優しく撫でてくれて宥めてくれる。


本当に怖かった…。
あんなの初めてだったから…。
まさか…括られたあげくに太股を噛まれるなんて思ってなかった。


「…足、血出てる。手当てしようか」


マネージャーさんが立ち上がり、私を立たせるとゆっくり歩かせてくれる。


「……俺がやる」


龍也さんが帰って来ると
私を軽々と抱き上げて部屋へと歩いて行く。


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