遊女と経営者の恋愛事情
「………でも…」
「はぁ。結衣は他人の事気にしすぎだ。あんな事されて被害者なのはお前だろ?」
「…そうだけど」
「…まあ…仕方ないな。お前は周りの視線を伺いながら生きて来たんだもんな。今更、変わらねぇわな」
龍也さんは私の頬から手を離すと
頭をクシャクシャと撫でて微笑む。
「…こ、子供扱いしないでっ!!」
「ハハハ。してねーよ」
笑いながら頭から手を離すと
いつもの様に煙草に火を着けて吸い始めた。