遊女と経営者の恋愛事情
「ど、どうぞ」
びっくりした…。
凄いタイミングで龍也さんが来たから。
本当、びっくりした。
「結衣。調子悪いのか?」
部屋へ入って来るなり
私の傍へ歩み寄ると、その大きな手を
私の額に宛てて熱があるか確認をする。
「…ううん。…どうして?」
「…嫌………なんとなく。顔色は普通だな。熱もない」
そっか…。
きっと、マネージャーさんだ。
私の事を心配して
龍也さんに話してくれたんだね。