遊女と経営者の恋愛事情
「結衣。お前なら、どこへ行っても通用する。遊女として今まで生きて来た事…忘れんな」
ご飯を食べ終えると
二人で片付けをしてからリビングを出て行こうとした時
龍也さんの声がして振り返った。
「………あ、当たり前だよ。私、誇りを持って頑張ってたんだもん。自分を褒めてあげるよ」
ニッと悪戯な笑みを浮かべて
龍也さんを見つめると
口元を緩めて微笑んでいた。
「そうか。今日はよく寝ろな」
そのまま微笑みを崩さず
煙草を取り出して吸い始めた。
煙草を吸う姿も本当…好き…。
「…おやすみなさい」
「おやすみ」
最後に一言会話をして
私はリビングを後にした。