遊女と経営者の恋愛事情
『宿での最終日。思ってたより、難しそうな女だ。女将から遊女をすぐには辞めさせない様にと強く忠告された』
『屋敷一日目。遊女として働きたいと願い出て来た。その瞳は俺を真っ直ぐ見つめて…何一つ汚れのない瞳だった。悪いが…働いて貰うつもりはない。遊女から足を洗わせると一樹に誓ったからな…』
『屋敷三日目。文句一つと言わず家政婦の仕事をこなして行く。そんなに遊女の仕事が大切か?嫌な仕事を押し付けられてでも遊女を諦めないのか……変な女だ』
『まさか家出するとは思ってなかったから、かなり焦った。お前が行きそうな所を必死に探した。お前を見つけた時は苛立ちよりも何よりも…安心した。お前は遂に爆発して、目に涙を溜めて必死に訴える姿を見て……お前から遊女をとってはいけないと……心底思ってしまった……その根性には負けた』