遊女と経営者の恋愛事情

『お前は本当に頑張り屋でいい女だよ。もっと自分に自信を持って大丈夫だと…俺は思う。過去の事が気になるのは仕方がない。だけどな…たまには誰かに甘えてみるのも必要なんじゃないか?過去は過去で思い出として…未来は未来で自分で築き上げて行くものだからな。結衣なら大丈夫だ。必ず幸せになれる』



『遊女としてのお前も、仕事をしていない時のお前も、全部含めて結衣自身なんだ。遊女だけに縛られんな。もっと視野を広げれば、必ずまたお前に合った仕事が見付かる』



『遊女から足を洗う事が出来て…本当よかったな。最初はつらい事ばかりかもしれないが…しっかり頑張れ。つらい時は誰かに頼れよ。お前が今まで頑張って来た事は俺を始め女将や一樹がよく知ってる。お前は一人じゃないんだからな』



『最後に………お前は俺への希望を与えてくれた。経営者をしてる意味が……これから俺はどうしたいのか……お前と出会ってからわかった。……結衣。ありがとうな』


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