遊女と経営者の恋愛事情

何が荷造りして来いよ。
上から目線で偉そうに言わないでよ。


私を買ってどうするつもりよ?!
私の事を見て何とも思わなかったんじゃないの?!


「あ〜もう!!苛々する〜!!」


私の分の荷物をがむしゃらに
スーツケースに詰め込みワンピに着替える。


今のこの宿は結構気に入ってたんだけどなぁ…。
五年もお世話になったんだもん。
本当に私の家みたいだった。


スーツケースを引きながら
男が居るであろう事務室へと向かった。


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