遊女と経営者の恋愛事情
屋敷へ入ると広いホールがあり
目の前には五人が横一列に並んで上がれる程の階段がある。
「…広い」
「着いて来い」
男は相変わらずスタスタと足早に階段を上がって行く。
私は辺りを見回しながら着いて行く。
それにしても…すごく広い屋敷。
これだけの広さなら私以外にも沢山人が居てもおかしくない。
誰か居るのかな?
もしかして…居なかったらどうしよう。
この男と二人っきり……?
そんなの絶対に嫌よ?!
男の人の相手は慣れているけれど
この人は別なんだからっ。
絶対に嫌っ。