遊女と経営者の恋愛事情

「……………」


男は私の腕を掴み身体から離すと
無言のままでトサッと私をベッドへ倒した。


私を冷めた瞳で見下ろしながら
ネクタイを緩めると私に覆いかぶさる。


私を見下ろす男を見て
不覚にも胸の心拍数が上がって行くのが自分でもわかる。


肩まである茶髪の髪と透き通る様な黒い瞳。筋の通った鼻。
今で言うイケメンを見上げるのは久し振り。


見上げる事さえも久し振り。
今までは私が見下ろしていたんだっけ。


だからかな。


今…すごくドキドキしてる。


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