遊女と経営者の恋愛事情

「…おかしいと思ったのよ。いつもならすぐ働かせる龍ちゃんなのに、あなたがまだ働いてないって言ってたから」


「……確かめて来ます」


私は階段を駆け上がり男の部屋へと向かった。
あの人の言う事を真に受ける訳じゃないけど…。
もし、それが本当なら…どうしてなのか理由が聞きたいし。


それに…私は遊女を辞めるつもりなんて更々ないもん。


私には、この仕事しかないんだから。


この屋敷を出てってでも、続けるんだから。


< 65 / 236 >

この作品をシェア

pagetop