遊女と経営者の恋愛事情

「…宿へ帰れたとしても、どうせここへ戻ってくんだから無駄な事はすんな」


車を運転しながら、いつもの落ち着いた口調で話すとチラッと視線を私へ流して冷たく見る。


「………どうして…ほおっておいてくれないの?…私をお客様の前に出すつもりない癖に……どうして屋敷に置いてるの?!」


訳がわからないよ。
私には、今の仕事しか出来ない事知ってるんでしょ?!


なのに、何で…。


私への嫌がらせなの?!


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