遊女と経営者の恋愛事情

「……何言ってんだ。俺がいつ、お前を働かせないと言った?」


「…言ったよ。部屋で話してるの、聞いたんだから。…私は家政婦じゃないのよ?!家事をする為に、ここへ連れて来たって言うの?!」


「………お前の聞き間違えじゃねぇ?」


…聞き間違えなんかじゃないのに。
確かに、私はあの時ちゃんと聞いたよ。


龍也さん…しらばっくれてる…?
だって……あの時確かに聞いたもん。


「……しらばっくれないで」


私は龍也さんを見つめた。


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