死神少女
「じゃあな、行くぞ、愛生」


「えっ…うん」


既に出て行ってしまった輝の後を追おうと腰を上げた。


「あの…いきなり伺ってしまってご迷惑でしたよね。申し訳ありませんでした」


ぺこりと頭を下げる。


「あら、いいのよ。それより…あなたのお名前、"あいき"って言うの?」

「はい。愛に生きるとかいて"あいき"です」


「素敵な名前ね…愛に生きるなんて…」


うっとりとしたおばあさんに、輝との関係を尋ねようとした。


「愛生!早くしろ」


「呼んでるわよ。私は睦月って言うの、暇だったらまた寄ってね」


「はい。では失礼します」

もう一度お辞儀をして、部屋を出ると不機嫌そうな顔をした輝が待っていた。


「輝…どうしてここに連れて来たのよ?それに覚悟ってーー」


「話すと長くなるだろーっから屋上行くぞ」


「分かった……」


いったいなんなの?

輝の目的が分からない。
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