死神少女
屋上には誰も居なくて、オレンジ色の空があたし達を覆っていた。


「ほら」


自販機で買った温かいココアを差し出される。


「ありがと……」

ひとまずココアに口を付けた。

甘くてほろ苦い味がして少し気が抜ける。


「ねぇ…さっきの質問、またしていい?」


「ん。あぁ」


飲んでいたトマトジュースから口を放して輝が頷く。


「あたしを彼女に合わせた理由は?それに彼女に言っていた"覚悟"ってどういうこと?」


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