死神少女
とあるカフェの一角。


「ねぇねぇ聞きました?お隣の娘さん、合コン開始数10分で、男の子にお持ち帰りされちゃったんですって!まったくどこ行ったんだか!最近の若い子は尻軽ねええ~」


「もう終わった?」


オバサンバージョンの雪子ちゃんは二週間前に行った合コンの事について何も言わないあたしをここぞとばかりにちゃかしまくる。


「ええ、終わったわよーっだッ!愛生が何も教えてくれないからじゃないいッ」


「教える事がないんだって…」


溜め息をついて、暖かなココアに口をつけた。


あれから輝とは会っていない。

電車のホームですら見かけなくなっていた。


あの日、輝に貰ったココアを思い出して、何故だか胸が締め付けられた。

「ー…で、雪子ちゃんこそ、どうなのよ」


「ひふふ♪順調だよん!」


雪子ちゃんは先週から合コンで知り合った男子とお付き合いを始めていたのだ。


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