恋花火
転入生
雨が止んで
夕焼けが少し夜空に変わる時間帯だった。

夕飯の買い出しに
スーパーから帰る途中。

「華??」


名前を呼ばれ、
振り向くと…

茶髪の男の子が立っていた。

誰だろ??

そのコは私に近寄って、

「覚えてない??隣に住んでた、矢吹槙!」
私は頭の中の記憶を
整理した。


〜〜過去の回想〜〜

「ひくひく…
槙ちゃん…本当に
引越しちゃうの??
やだぁよぉ…」


「泣かないで華ちゃん…
また戻ってくるから…」


「そしたら、また遊んでくれる??」


「うん…だからまたね…」

〜〜回想終了〜〜


「あっ!!小2で引越しした。槙ちゃん!!」


「思い出してくれた…
久しぶり!」
ニコって笑顔になった。
笑顔は昔のままだ。

「本当久しぶり!!
元気だった!?どうしたの!?」


「いや…色々あってさ…
こっち戻って来たんだ。」

「そうなんだ。
また遊ぼうね!!
中学どこに転入するの?」

「えっと…東中だよ!」


「えっマジ!?私の通ってる中学だよ!」


「本当!?明日から学校通うからよろしくな!」


「うん!!それじゃあ
また明日ねバイバイ!!」

「おう!じゃあな!」


そう言って慶ちゃんと
別れた。


それがあんな恋の始まりになるなんて…
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