歪み愛。
「マジ、ふざけてないって、愛してる。」
ガチャッ
ガラスと床が接触した鈍い音が聞こえた。
お前の手に掴まれていたコップが床に落ちたから聞こえた音。
コップは割れてはいなかったが、コップの中に入っていた水が床を隅々まで濡らしていく。
動揺して落とした訳じゃないよな。
嬉しくて落としちゃったんだよな。
うんともすんとも言わないお前。
「お前も俺の事、好きって言ってたよな?」
今の俺の言葉でこの場の雰囲気が変わった。
確かに、変わった。
目を見開いたお前は、みるみるうちに涙を目にためて俺を見つめている。
…これで両思いでハッピーエンドじゃん。
嬉し涙に決まってる。
そう思うとお前に対しての愛しさがグンと上がった。
俺、今までずっとお前の事を守ってきたよな。
これからもお前の事を守ってやるから安心しろよ。