イチ*コイ



「仕方ないわね…」


 ふう、何も要求されなかった…。

 ハニーブラウンの長い髪に小さな顔。

 パッチリ開いた大きな目。

 長い手足にほっそりとした身体。

 美華もいつか、こうなるんだ。

 俺の部屋のドアを開ければ、こちらを見て目を見開く美華がいた。


「一応、俺の姉貴の大森 和泉(オオモリ イズミ)。
 今大2」

「よ、よろしくお願いします…」

「…この子が彼女?
 今までとは変わった子ね」


 やっぱ勘違いしてんのかよ。

 はぁ…ったく。


「彼女じゃねぇし。
 こいつモテさせんだよ」

「ふぅん?まぁいいわ」


 納得してねぇみてぇだけど、とりあえずは合格ラインみたいだ。

 前に女連れ込んだら即追い出されたしな…。


「で、私は何をするの?」

「あー男にウケる仕草?」

「OK。いーい?
 男には脚を見せるの。
 生足見て喜ばない男はいないわ」


 そう言いつつ、机の椅子に座って美華の前で脚を組む。



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