イチ*コイ



「…これ、ちょっと楽かも…」


 その言葉に、こっそり姉貴と2人で笑う。


「15回ね」


 にっこり笑うその顔に、やっぱ姉弟だと思った。

 人で遊ぶの好きなとことか…特に、な。

 あと少しで10回、というところで美華の顔が歪む。

 クッ…あぁ、キツくなってきたか。


「っ…ぅ、んっ」


 あーなんかゾクゾクしてきた。

 美華の泣き顔とか、超面白そう。


「っ、終わったぁーッ!」

「お疲れ。これが下半身痩せのストレッチ」

「はい!ありがとうございました!」


 にこっと笑う美華。

 うーん、ぶっちゃけ…笑った顔はまぁまぁ可愛いんだよな。

 美少女ってほどじゃねぇけど。


「明日はどうするの?」

「ん、あぁ…ユカリさんとこに髪切り行く」

「そ、ユカリも可哀想に…」

「は?」


 俺らの会話に?マークを浮かべる美華。

 いや、さっきの姉貴の言葉は俺も理解できねぇけど。


「はぁ…ま、いいわ。
 で、名前なんだっけ?」



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