イチ*コイ
想像と違くて、思わず見つめる。
「ぁの…変、かな?」
「は?いや、意外だなと思って…」
「あぁ、妹が…ね」
妹か…ナイス妹。
ダサいカッコしたヤツと歩かなくて済む。
美華の格好は、薄いベージュのワンピにジージャン。
ワンピは裾にフリルがついてる。
俺はフツーのカッコ。
説明するほどでもない。
「ねぇ、どこ行くの?」
「美容院」
「え"…」
?何で嫌そうな顔すんだ?
…ま、いっか。
俺には関係ねぇし。
「ここ」
「待…っ」
♪カラン カラン♪
…何か言ってた気ぃすっけど、いいか。
「斗真!」
「ユカリさん。
今日は宜しくお願いします」
奥から出てくる巻き髪の美人。
この美容院のオーナー。
「この子ね…。
よし、こっちに来て!」
「へ?ぅああ…っ!」
さぁ、あの美華がどんな風になるのか…。
「…どう、斗真?」
「さすがユカリさん♪」