イチ*コイ



 …いくら夏でも、露出しすぎじゃねぇ?

 周りからヤローの視線感じんだけど。

 わざとかどうかわかんねぇけどニコニコ笑う乃亜。

 こんなとこ…つまり俺のバイト先は、ライブのドリンクカウンターだ。


「つかお前肌見せすぎ」

「気にしてくれてんの?」

「自分で気にしろよ…」


 まあどうなろうが俺の知ったことじゃねぇけど。

 一応、まだ彼女だし。


「ねぇ斗真、今度遊び行こーよ」

「バイトあるから無理」

「えーっ!せっかくの夏休みなのにーっ」

「はいはい」


 適当にあしらってコーラを出す。

 唇を尖らせて受けとる乃亜。


「ほら、邪魔だからどっか行けよ」

「ひっど!もういいよーだ!」


 舌を出して、そのまま去って行く。

 何か…あのテンション、ついていけねぇ。

 今までは大丈夫だったんだけどな…。

 美華のテンションが低いから余計に、か?

 考えていると、奥からスタッフが出てきた。



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