イチ*コイ
「斗真どーしたー?」
「あれ…山川さん、どうかしたの?」
「…何でお前らが出てくんだよ」
「「え?」」
気ぃ抜けてイライラ消えたし…。
現れたのは廉と美華の2人。
この2人とか異色だろ…。
「あー廉くんと九条ちゃんじゃーん。
アタシ足挫いちゃって、斗真がお姫様抱っこしてくれないのー」
「え、じゃあ早く救護テント行かなきゃ…!」
美華が相手してる内に廉を呼び寄せる。
何でこの異色コンビか聞かねぇと気になる。
「何だよこの異色コンビ」
「異色コンビって!
俺と美華ちゃんは救護係りなだけですー」
「救護って…あいつ図書委員じゃねぇの?」
本好きだし。
そんなイメージだったんだけど。
救護係りっつーことは保健委員だよな…。
「ハゲが去年と一緒はだめっつったから、だってさ」
「ふーん…」
そんなの守る奴いねぇだろ。
真面目だなぁ…バカみたいに。
「あ、美華ちゃん、俺が連れてくよー!」
「あ、ごめんね…」
「ごめんじゃなくてー!」