イチ*コイ



 そっちのがいいんだろうけどよ。

 何か悔しい…。


「大森くん…さっきの本気なの?」

「あ?当たり前だろ、嘘は吐かねぇよ」


 秘密にはするけど。


「…そっか。
 うん、じゃあ…よろしくお願いします…」


 よし…かかった。

 狙った獲物は逃がしたことねぇからな!


「おう、任せとけよ」


 きっとこいつは、俺を楽しませてくれる。

 そんな感覚が俺にはあった。


「てか…何するの?」

「あ?まずダイエットだろ!
 痩せろ!!」

「う…っ」


 おぉ自覚あんのか。

 ならまだマシだな。


「ダイエットって、どうやるの…?」

「ん〜…」


 ちらっと美華を見る。

 腕は…太かねぇな。

 だったら下半身か…。

―むにっ


「…ふ、え?」

「肉多っ!」

「にぎゃ…!」


 とっさに口を抑えた。

 叫び出すなよこのバカ…!


「んんん〜ッ!!」

「腹筋とか鍛えればいいだろ。
 あと階段の上り下り」



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