愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~
「こら。何また和花ワールドにトリップしてんの」
凛ちゃんの嗜めるような言葉で現実世界に引き戻された。
和花ワールドって!いや、よく自分の世界に行っちゃうのは確かなんだけどさ。
「遅いよ凛ちゃん!今頃家ではお腹をすかせたチビが待っているというのに!」
「黙れ犬馬鹿。ほら、それならさっさと帰るわよ」
「わお☆今日も素敵にクール!!」
「ごめん犬馬鹿じゃなかった。あんたは只の馬鹿だった」
いつも通り毒舌な凛ちゃんにツッコミを入れられながら、私達は学校を出る。
あ、ちなみにチビっていうのは家で飼っている犬の事。
私が中学生の頃拾ってきた雑種犬で、当時は痩せていてとても小さかったのでチビ。
…うん、今は立派なおデブ犬に育ちましたとも。
我ながら失敗した、今名前付けるとしたらどっちかっていうとデカかデブ。
まぁとにかく、動物大好きな私はチビをそれはもう溺愛している。だって可愛いんだもの!コロコロしてて!!