愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~


「………誰この子?」


予想通りというか何というか、その可愛らしい声の持ち主は拍子抜けした顔で、まじまじと私の顔をを見る。


うん、そりゃそーだよねー(泣)だってこの私、どっからどー見ても何の変哲も個性もないどこにでもいそうな女子高生。



対して私を見つめるその人は…多分、男?


そうつい?マークを付けてしまうほどに、美少女顔負けの愛らしさがあった。


身長はもちろん私より高いが、白めの肌に大きな丸い瞳。


色素の薄い茶色い髪に、それとは正反対のきついピンクのメッシュを入れていて、そんな奇抜な雰囲気さえよく似合っている。


…美形って何しても綺麗なんですね!羨ましいッ!


私がやったら大変なことになりますよ(真顔)



…そしてその後ろに見える、さっきから一言も喋らないでひたすら眠っている男。


アッシュグリーンの髪に、耳にはイヤホン。


イヤホン付けてるのにこっちにまで音が駄々漏れ、どんだけ大音量で聞いてんですか。よくそれで眠れますね。


眠ってるから顔ははっきりとは分からないが、やっぱりこの人もかなりの美形。


スリーピングビューティーってやつですかコノヤロウ。


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