愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~
…ってだから何でこの人達は私を知ってるんだ。
そんな突然の私の疑問は、驚いた様子のピンクさん(桃園)の言葉によって判明した。
「和花、和花…?って田中和花ッ!?
【あの】魔王の彼女って噂のッ!?」
…………。
それでかぁぁあああ!!(ドーンッ)(効果音)
なるほどッ!それで今までのこと全て納得がいくよ!
つまり私は魔王様の彼女(認めたくないというか認めないけどけど)ってことで拉致されたのか!?
…なんだどうりでおかしいと思ったんだよ~だって私チキンだし?腰抜けだし?
こんな恐ろしい方々に目付けられるようなことしない、というか日常生活で関わる事なんかありえない。
「そうだよ!俺らも最初会った時はびびった!」
「………案外普通だな」
私が一人百面相をしている間に、イエローさん(黄金井)、そしていつの間に起きたのかスリーピングビューティーグリーンさん(緑野)が言った。
…てか案外普通だなって。
いや、普通にそう思いますよね。私自身何故あのお方に選ばれてしまったのか未だに謎。
だって私以上に可愛い子や勉強出来る子なんて星の数ほどいると思うし、あの魔王様の容姿ならきっと…いや確実に選び放題だろう。
…よって結論。
魔王様はちょっと目がおかしいのかもしれない。(こんな事本人の前では絶対に言えないけどね)