愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~


冷や汗だらっだらな私に、溜息をつきながら魔王様が答えた。


「いや、それはまあ…前にトップだった奴等を俺が倒したからそんな事になってるだけで。

実際総長やってるわけでもチームにも入ってるわけでもねえよ。

第一俺群れんの嫌いだし」


…な、なるほど。


確かにこの御方がニコニコ笑いながら仲間と話しているところなんて想像できない、


というか想像したくもない、ある意味ホラー…恐ろしすぎる。


この人には一匹狼の方が似合ってるなぁ、なんて私がしみじみ思っていたら、


普段は無口なはずの魔王様が、更に私に分かりやすいよう説明してくれた。


「さっきの玲央達のチームが実質今の№1だ。

でもそのチームの奴等が憧れるとか何とか言って俺に異様に懐いてくるから…

多分他のチームの奴等には俺が頭だと思われてんだろ」


そう言ってまた溜息をつく魔王様。


なんか…苦労してるんですね。


話し聞いてるうちにちょっと気の毒になってきたよ。


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