愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~
いつも通り馬鹿らしい会話でじゃれあっていると、何を思ったのか急に凛ちゃんが不敵に笑った。
「うーん、でも青春の一ページねぇ…
確かにあんたにとっては今年の夏は色々と青春しちゃうんじゃない?
北高の魔王とね(ニヤリ)」
…何を言い出すんだこのひとは。
確かにあの一応形式上は私の彼氏?であるあの御方といる時、以前のように嫌な沈黙は少なくなってきている。
だってそれだけでも私にとっては凄い変化。
何と言うか…いやぁ慣れって怖いよねッ(泣)!!
でもそんな凛ちゃんが期待しているような展開は全くない。全くもって皆無。いやというか何かあったら困る。
抱きしめられたのもあの切るんジャー拉致事件の時だけだし、…やっぱりあの御方にとって私は軽い暇つぶしみたいなものな気がする。
「いやぁ…なんかさーやっぱりあの人にとって私はそういう対象じゃないような気がしてきたんだ最近。
だってあの外見だし、きっと今まで私よりずっと綺麗で可愛い子と付き合ってきたわけでしょ?」
…だから安心安心。