愛しの魔王様!!~最強ヤンキーボーイvs最弱チキンガール~


そんなことを思いながらも、結局は凛ちゃんの示した場所に正座。


あ、ちなみに現在地凛ちゃん宅。私が座った場所は凛ちゃんの部屋の床。


…自分はベッドに足を組んで座って私を見下すところが何とも凛ちゃんらしいです。


「ハァ、あのねえ…何であいつがあんたに手出さないのかは分からないわ。

いや大体予想はつくけど。(どうせ和花を大切にしたいとかそんな理由でしょあのヘタレがッ!)」


イラついた様子で話す凛ちゃん。


うわぁ嫌だ、凛ちゃんお説教しだすと無駄に長いんだよ。


「だけど毎日一々あんたを送迎するなんていうめんどくさい事をしてるあの魔王が、

あんたを恋愛対象として見てないなんて事はありえないのよッ!!

恋愛経験豊富なこの私が言うんだから絶対そう!お分かり!?」


「…いやお分かり!?って言われても。確かにそれは謎だけど…」


「もういいわ!和花、ちょっと携帯貸しなさい」


そう言った凛ちゃんには有無を言わせぬ迫力があって、もちろんチキン和花に選択肢などない。


私の携帯は易々と凛ちゃんの手の中へ。


この時はまだ【別に携帯くらいいっか】なんていう軽い気持ちだったんだ。


だってこれがあんな結果を招く事になるなんて…(泣)


分かっていたら絶対に何が何でも阻止したのにッ!!


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