百地外伝~夢と希望
「あたしはさ、今まで書きためた詩にちょっと手加えるだけだし。
あんたみたいに新作小説載せようなんて野心、毛頭ないよ」
って、あたしだってそんな突っ込み、真面目に取り合わないよ。
「へぇ、お前、詩なんて書くんだ」
帰り仕度をしていた百地が顔を上げた。
しまった、百地に聞かれた!
「へへ……、まぁ……、ちょっとね。
一応、文芸部だし。
でも、百地君は詩なんて興味ないでしょ?」
興味ないって、言ってよ!
読まれたら、恥ずかしいじゃない……
「お前の書いた詩なら、読んでみたい、かな」
「は?」
って、意味わかんないけど、顔がどんどん赤くなるのが、自分でもわかった。