百地外伝~夢と希望
「文芸部で、夏休み入ってすぐ合宿をする予定なんです。
だけど、三人しかいないくて寂しいから、藤林さんも一緒にどうかなって」
「ね、紫苑先輩?」
「あっ、うん、君が行くなら夢子が行くっていうもんだから」
さすがに初対面の相手に紫苑先輩は話し難そうだ。
って、それが普通だよね。
「えっ、俺? 俺も一緒に行くの?」
「どうかな?
紫苑先輩の熱海の別荘なんだけど、昼間は海水浴とか釣りとか、ハイキングとかイベント盛り沢山だよ」
「遊びにいくの? 合宿じゃないの?」
「つまり、体験型合宿。
楽しそうでしょ?」