百地外伝~夢と希望
次の朝、学校の門の前には、白いワゴンが止まっていた。
「みんなぁ~ おはよ~う」
袖なしのタンクトップにサブリナパンツの爽快な装いの紫苑先輩が、満面の笑みであたし達に手を振った。
その横には、ランニングに短パンの軽快な姿にサングラスをかけた小太郎先生。
デスクワークが多い物書き業の筈なのに、何故か肌は小麦色に日焼けしていた。
「ちょっと狭いけど、家の車、八人乗りのワゴンだから車にしたよ」
紫苑先輩の声にユタが、
「ワァ、楽しそうっ!」って、無邪気に喜んでる。
「運転大変じゃありませんか? お仕事でお疲れでは?」
百地が真面目な顔で小太郎先生に話しかけた。