百地外伝~夢と希望


「夢子、もうすぐ到着だって」


ユタの声で我に返った。


「夢子、顔色悪い、大丈夫?」

「あっ、うん、ちょっと車に酔ったみたい」


いつしか車は海沿いの道を離れ、小さな横道を曲がると、グングンと山の上へと上っていた。


「到着!」


スライドドアを大きく開けて、一番乗りで車から降りた紫苑先輩が大きな声で宣言した。

続いて降りてきたユタが更に大きな声で歓声を上げた。



「わぁ、ここが先輩の別荘ですか、凄い!」
< 124 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop