百地外伝~夢と希望



危機一髪の救出劇は、あたしと翔の合同誕生日会の予告で幕を閉じた。



でも、翔は気づいてしまった。

百地が自分より、あたしの近くにいるということを。

ナイトの称号を完全に百地に受け渡す日が近いということを。


それは必然であり、避けられないことで。

でも、この九年間あたしを守り続けてきた翔にとっては、直ぐには受け入れ難い事実であって。


だって、習慣だもんね。


って、ほら、お風呂入る時、必ず先に頭洗わないと気持ち悪いみたいなやつ、だもんね。


あたしは無理矢理、そう自分に納得させたんだ。
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