百地外伝~夢と希望
そろそろ一週間が過ぎたころ、あたしはもうぐったりと弱って、心配する翔に付き添われ、中庭で昼休憩していた。
「夢子、今日もお弁当残したでしょ?」
「だって、何だか食欲ない」
「そんなゲッソリしちゃったら、百地が見てびっくりするよ」
「だって……」
だって、もう百地に会えないかもしれない。
こんなにあたしが待ってるのに、声も聞かせてもらえない。
根来と東京じゃ、流石に距離が離れすぎてる。
百地の声も届きゃしない。