百地外伝~夢と希望
「あっ、僕、高橋豊です。
ユタって呼ばれてます。
でも、別にそう呼ばなくてもいいですけど……」
高橋君の背はあたしと同じ145cmくらい。
眼鏡をかけた優等生タイプ。
まだまだ、子供の面影が残る少年。
翔も百地も背が高くて大人びてるから、その横に並ぶあたし達は余計に小さく、子供じみて見える。
「俺、百地忍、ヨロシク」
「私は田中夢子」
「俺、藤林翔」
「俺って、藤林さん、女の子でしょ?
それとも、ホントは男の子?」
「うるせぇな、女だよ、女。
見りゃ解るだろ」
って、翔、そんな怒んなくても……
高橋君、怯えてるよ。