百地外伝~夢と希望
教室に戻ると、翔と百地が何やら楽しげに語らっていた。
もう、訳わかんない。
「夢子、文芸部どうだった?」
「うん、一晩考える」
「って、どう言う事?」
翔が怪訝そうに聞いてきた。
「文芸部、部長の園部さんって人と、この高橋君とあたしの三人だけなんだよ」
「たった、三人?
そりゃ、きついな」
翔はあたしの人見知りの性格を知ってるから、同情してくれる。
そうだよ、たった三人の密な関係。
それも超個性的な。
あたしに耐えられると思う?
これは神があたしに与えたもうた最初の試練。
って二度目の試練か……
最初の試練は席替えだよね……