百地外伝~夢と希望


教室に戻ると、翔と百地が何やら楽しげに語らっていた。

もう、訳わかんない。


「夢子、文芸部どうだった?」

「うん、一晩考える」

「って、どう言う事?」

翔が怪訝そうに聞いてきた。

「文芸部、部長の園部さんって人と、この高橋君とあたしの三人だけなんだよ」

「たった、三人?

そりゃ、きついな」

翔はあたしの人見知りの性格を知ってるから、同情してくれる。

そうだよ、たった三人の密な関係。

それも超個性的な。

あたしに耐えられると思う?


これは神があたしに与えたもうた最初の試練。


って二度目の試練か……

最初の試練は席替えだよね……
< 42 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop