百地外伝~夢と希望


それを蒸し返すのは、何か目的があってのことなのか。


「で、何でこんなことになってるの?

もしかして俺のせい?」


「月水金は百地が朝夢子を迎えに行くって言ったらさ、夢子が……」

「だって、あたしに断りもなく、勝手に決めるから……」

「田中は、嫌なの?」

「嫌って訳じゃ……

でも、迎えに来てもらう理由がないもん!」

「だって、俺、田中のナイトに志願した訳だし……」

「だからぁ、あたしにナイトなんて必要ないって!」


あたしにだって、あたしにだって、決める権利があるでしょう?


「現に、今だって俺がいなきゃ、田中、道路に飛び出してただろ?」


あたしの興奮をよそに、百地はいたって冷静で。


「それは……」


それは、それ、これは、これって、言いにくい。


「夢子、諦めろ、これは運命だ」


翔、あなたは神ですか?
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