百地外伝~夢と希望
最後の受付が終わったみたい。
「あなた達、もう教室に行きなさい!」
受付の女の人があたし達に声をかけた。
「夢子、行くか!
もしかしたら、俺達より先に来てたのかも……」
「翔、ごめんね……
へんなこと付き合せちゃって……」
「そう、がっかりするなって! きっと見つかるからさっ!」
翔に手を引かれて校舎へ入る。
がっかりって言うか、かなり泣きたい気分だよ。
昨日の夢は何だったんだろう?
あんなにはっきりと見たのになぁ~
1組の教室には、もう、あたしと翔の二つの席しか空いてなかった。
席の番号を確認して静かに座る。
なんだか落ち着かない。
<ガラガラ……>
教室前のドアが開いて、先生が入って来た。