百地外伝~夢と希望
「あいつはホントのナイトだな」
なんて、また百地が変な方向に話をもっていく。
「って、止めてよそれ!それに、翔は女だよ」
「ハハ、忘れてた。あんな男らしい女も珍しいよな」
「冗談きついよ。
翔は誰よりも優しいし、誰よりも綺麗だよ!」
「お前ら、ほんと仲いいのな。
でも……、お前も可愛いよ」
「な、なに?」
あたし思わず耳を疑った。
「お前も可愛いって言ったの」
やっぱし、空耳じゃなかった?
「冗談きつ過ぎ…」
心の底から、冗談としか思えなくて、あたしいっきに暗くなる。
「ハハ」
百地は困ったように笑うと、それ切り口を開かなかった。
あたし、きっと、顔、真っ赤だったと思う。
何で百地が、あたしのこと可愛いとか言う訳?
訳、わかんないよ……