百地外伝~夢と希望
「二人はそういう仲なんですか?
なんか、意外だな。
僕はてっきり、百地君と藤林さんが付き合ってるのかと思ってました」
「はぁ、付き合ってる?
何で、あんたの口から、そんな言葉を聞かなきゃいけないの?
そんな事、学校で言ったら、あたし文芸部止めるからね」
「あっ、それは困ります。
紫苑先輩と二人っきりってのは、ちょっと気まずいです。もう、口にしません」
「絶対だよ!」
「分かりましたよ~、男に二言はありませんって」
「はぁ、男にね……」
ユタに男……、なんて言われてもピンとこない。
こいつは大きさから言ったって、あたしと同様の子供だし。
昨日ユタのこと、ナイトかも?
なんて思った自分が恥ずかしいよ。