百地外伝~夢と希望
「はぁ~ どうする? 夢子?」
「帰ってからする。翔んち、今日から泊まっていい?」
「泊り込みですか?」
「今日からやればさ、五日間はあるし、なんとかなるよね?」
「はいはい、お付き合いしますよ」
翔はもう、脱力って感じで、大きなため息ついていた。
「ありがとっ、翔。頼りにしてるよっ!」
あたし、思わず翔の腕にしがみついた。
「女同士で何いちゃついてんだよ」
後ろから頭をぐしゃっと撫でられた。
百地?
「いちゃついてないよ! 翔とあたしは仲良しなの!
あ、あたし、今日から翔んちに泊り込むから。
試験終わるまで、朝のお迎え来なくていいよ」
「……来なくていいよって……」
何?
なんでそんな不機嫌そうな顔するの?