百地外伝~夢と希望
その晩から、期末試験対策強化合宿が始じまった。
翔から、各教科の要点を叩き込まれ、問題を解かされ、ノートをチェックされた。
「夢子、ほとんどノート取ってないし……
ノート提出もあんだぞ」
「えぇ~」
「俺は寝てるように見えて、板書だけはちゃんと写してるし。
念のため、小林のノートもチェックしてるし」
「かけるぅ~」
「取り合えず、俺の写せよ」
「翔様、感謝です!」
感謝、感激、雨、アラレだよぉ~
翔様には足向けて寝れません!
「お前なぁ、中学までは義務教育だけど、高校は違うぞ。
進学するつもりなら、もうちょっと、真面目に勉強しろっ!」
翔はまるで、先生みたい。
って、先生より怖いんですけど。
でも、こうやって、手取り足取り、我慢強くあたしの勉強を見てくれる。
昔から、あたしの強~い味方なの。