この想いを君に…2
「奈々」

歩きながら奈々に注意する。

「悠斗は大丈夫だよ!
そんなに毛嫌いしなくても!」

でも…

奈々は俯いたまま。

「…3次元は傷つくから嫌」

あたしは足を止めた。

奈々も止まる。

「…何かあったの?」

そんな事を言うなんて。

過去に凄く傷ついた事があるに違いない。



「…好きでもない人からしつこく付き合ってくれ、って言われた、中学の時」

奈々はあたしを見つめる。

「断り続けたらその友達までが『なぜ、付き合わない?』とか口出ししてきて…
更に『ブス』とか言って…」

…そんな事言うくらいなら最初から付き合って、とか言うなよ。

そっか…

奈々はそれで傷ついたから。

元々好きだった二次元の世界に篭ったんだね。
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