この想いを君に…2
「…あんた達みたいに」

香奈は唇を噛み締める。

「幸せな家庭に育った人間が。
私の心の闇がわかるわけない!」



…ナンデ

ソンナコトヲイウノ?



幸せな家庭?

確かにあたしの家はお金はレースに使うから、お金はないけど。

幸せだ。

でもパパとあたしは血が繋がっていない。



全てが幸せとは、言えないんだよ?誰もが…



「そう、子供はこの人の子供」

香奈は隣の男性の腕を引っ張った。



「じゃあ何で…
悠斗にそれを振るのよ?」

あたしの手は。

プルプルと握りしめていて、自分で自分の手を握り潰してしまいそうだった。
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