この想いを君に…2
「むっちゃん!」

追い掛けてきたのは知樹。

「ビックリしたよ」

そう言ってあたしの手を繋ぐ。

何かあれば。

あたし達兄弟姉妹は。

スキンシップを取る。

これはパパとママの教育方針。

ずっとみんなが仲良く助け合えるように…



「ホント!智道もしつこいよね〜」

知樹は苦笑いをする。

「桜で我慢すればいいのに〜」

その言い方もどうかと思うよ?

「むっちゃん…」

自販機の前で知樹は立ち止まる。

お金を入れてお茶を2本買って1本を差し出す。

「ありがと」

あたしは受け取ると。

「光さんと付き合っている事、言っちゃえば?」

知樹は笑う。

「…それは無理」

あたしは首を横に振った。
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