閉ザサレタ心、永久ノ呪縛
ルージュが声を掛けると、兵士は驚いたように目を見開いていた。


「心配してくれるとはな。案外、お前、イイ奴だったりしてな」


兵士はそう言い残し、休養所に向かって歩き出した。





そろそろか。



計画を実行するのは。





まず、手錠をはずさなくては。


『…破ッ………!!』


―――バキィイン!!!!


手錠が外れた。と言うより、壊れたのだ。

ルージュの力はとても強く、手錠なんて、簡単に壊せる。



『ボクの力を知らないからこうなるんですよ…』



足枷は、…壊したし。


壁を壊して逃げるのもいいが、そんな事をしたら、大きな音がして兵士に気付かれるだろう。




―――仕方がない。














ルージュの目の前には、牢屋特有の檻。出るには、コレを壊すしかない。




『破ァァアァアァアア!!!!!!』





―――ガシャァアァアアン!!!








『案外脆いんですね』






檻は一瞬でこっぱ微塵になっていた。




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