初彼 -ハツカレ-




「あれ檜野くんじゃない??」

「え??嘘。帰宅部じゃなかったの??」


そこから近くにある校門の所には
あたしと同じクラスの女の子がいた。


「Tシャツ着てるじゃん。檜野く~ん」


っと言いながら近づいて来た。


「あっあたし先に体育館戻るから
キーパー貸して??」


「え?いいよそんな…。
俺が持ってくし」



「檜野くん何部なのぉ~~??」

ってそんな事をしている間に

あの女の子達は目の前まで来てしまった。


「俺?バトミントン」

「…へぇ~っ」


何なんだろう…。

さっきの間。

バトミントンを馬鹿にしてるの??

確かに檜野くんみたいな爽やかな人は

サッカーとかバスケとかしていたら

本当にかっこいいけど、

バトミントンをしているときの

檜野くんはかっこいいよ。




「じゃ、俺部活あるから」

「ぁっぅん!!またね!!」


檜野くんは最後まで爽やかだった。



「………。」


でも、檜野くんはそれ以来

あんまり話さなかった。






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