初彼 -ハツカレ-
彩貴が檜野くんの隣に座ると、
飛希と顔を見合わせて
顔をニンマリさせた。
「何するの??」
「恐い話。」
「「えっ!!??」」
何も知らされてなかったあたしと、
なぜか彩貴まで驚いている。
「何で!?」
「だって彩貴が
ゴミ捨てに行った時に決まったし…」
「絶対ワザトだ…。」
何でそんなに恐がっているのか分からないけど…。
「実は俺の兄貴の同級生から
まわって来た話なんだけどさぁ…」
同級生の神田くんが話し始めた。
「今の時間覚えて」
っと言われて携帯の画面で
時間を確認して覚えた。
「兄貴の友達が、
国道の隣の道のトンネルあるじゃん??
そこで体験した話なんだけど…」
「これ、
1度経験した人には
何にもなんないんだけど
初めて聞く人にはなるんだよね」
それを聞いて
彩貴の体がビクッと振るえた。