初彼 -ハツカレ-




『自信』も

『確信』も――…


不安だらけのあたしは弱い。



胸がぎゅっとなって、

心臓から出ている血管が

全部詰まっているみたいに

息苦しくて

辛い。



今にでも泣き出しそう…。

じわじわと潤んでくる…。




「飛希ぃ…」

「ん?」


震える声でわかったのか

飛希の声は優しい…。



「一人になりたい…」

「うん、わかった…。
でも見える範囲にいて??
誰かに襲われたら嫌だもん…」

「ぅん…わかった…。」




いつものあたしなら、

『こんなあたしに
襲う人なんていないよ』

って言うけど、

今回は何も言わなかった。

ってか言いたくなかった。

もぅ…涙は零れそうだったから…。






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